カテゴリー: 運気を失ったプロセス

その17

マンガ冊子の中では、利益獲得につながる３つの
手法が詳しく掲載されていた。

人事募集の求人広告で儲ける具体的な手法は、
昨日のマンガファイルで確認いただけるだろう。

残る２点、

・通販チラシで儲ける方法
・情報取次で儲ける方法

これらについても続きのページで詳しく描かれてい
る。

しかし、情報取次については、更に詳しい専用の
マニュアルが用意されていた。

それが次のものだ。

　【情報取次マニュアルの一部】

このマニュアルには、具体的な情報の取次方から報
酬の受け取り方法までが事細かに掲載されている。

また、情報取次については専用のポスターも用意され
ており、それらのポスターや情報一覧の掲載雑誌の使
い方も記載されていた。

尚、情報一覧誌は会員になれば100部単位から格安
価格で購入することができ、この掲載誌を売って儲け
ることも可能になっていた。

売った雑誌からはもちろん情報の取次が出来る工夫も
なされている。

それらの細かいノウハウやテクニックが注意事項と共
に網羅されているのだ。

しかし、驚くべき点は…、

マニュアル内では、なんと、ホテルやサウナ等での具
体的な取次ノウハウまでもが展開されているのである。

その手法は、まさに「なるほど！」の一言であり、ここ
に書かれた事を実際に大手のチェーン店で、試してみ
るなら莫大な収益が発生するであろう、と思わせる方
法が書かれている。

素晴らしい内容に、つくづく感心させれてしまうばかり
である。
続く…。

 

その16

代理店の魅力は、すべての権利は勿論だが、やはり
会員獲得に対する報酬だろう。

特に月会費に対する報酬は永久収入につながる。

例えば、法人会員を100名獲得すれば、

2,000円×100＝２０万円

となり、100名獲得した時点で、翌月からは寝ていて
も20万円が銀行口座に振り込まれることになる。

いわゆる権利収入と同じ構図が成り立つ。

そしてその収入は、数を獲得すればするほど増えてい
く。

まさに、水道、電気、ガスと同じ仕組みで積み上げ型
の収益構造になっている。

累積型経営の良いモデルだと言えるだろう。

契約後の営業手法や営業スタイルだが、こちらについ
てはもちろん自由が認められている。

が、Ｎ社としては主にビジネス会員の獲得を勧めてい
た。

これは個人会員よりも、社内の経費を福利厚生に回せ
る法人のほうが、単純に会員獲得しやすいといった理
由によるものだ。

そして、それを見越した販促資料も既に沢山作成され
ていたのである。

例えば、下記のマンガに描かれたように、会社にアピ
ールするものや、

【１万円広告やサービス内容説明のチラシ】

それとは、別に町の小売店経営者に訴えかけるもの
などが冊子として用意されていた。

個人商店などをモチーフに描かれたマンガには、米
屋、酒屋、電気店、ガソリンスタンド店など種々雑多
な店舗をイメージしたものがそれぞれ用意されていた。

そしてその中で、会員特典を生かした具体的な収益
拡大の方法や特典の説明をを面白おかしく説明して
いたのである。

【個人商店に向けられた内容説明の冊子　全8Ｐ】

続く…。

その15

気になる代理店登録料だが、これだけの特典を扱え
る権利が、なんと月会費１万円と入会金10万円のみ
で手に入るのだった。

この価格は破格値としか言いようがない。

何しろこの金額は、このサービスのビジネス会員と
まったく同じ料金なのだから。

ビジネス会員と個人会員の違いを以下に記してお
こう。

・ビジネス会員　 入会金10万円　月会費1万円
・個人会員　　　　入会金5万円　 月会費5千円

以上のとおりである。

何が違うのかというと、

個人会員は、「運気を失ったﾌﾟﾛｾｽ その11」で紹介
した11の特典のみを利用できるが、ビジネス会員は
その他に３つのビジネス特典が付いている。

これが、また素晴らしく良くできたシステムなので
ある。

順を追って説明しよう。

１．広告取次で、1件1万５千円の収入

Ｎ社は定期的に新聞折り込み用の求人チラシを発行
しているが、そのチラシに広告掲載の取次窓口とし
て、ビジネス会員の連絡先を掲載する。

このチラシは表裏両面で32枠あるが、１枠の広告料
は世間相場の半額、３万円にて請け負う事が可能と
なっている。

そして、チラシに掲載された会員経由で求人広告の
掲載取引が成立した場合は、広告価格の50％であ
る１万５千円が報酬として受け取れる。

ご覧のように、広告の上部右側が取次窓口６店舗
分の掲載欄だ。

黙っていてもＮ社が窓口掲載してくれるが、横の繋
がりや組合などをうまく使って積極的に広告掲載を
集めることが出来れば、これだけでもかなり利益を
生み出すことが出来るようになっている。

【実物見本チラシ　右上が取次店掲載欄】

２、Ｎ社の通販チラシを格安で購入できる

ブランド品から販促用のディスカウント商品までを掲
載した、Ｂ４両面カラー刷りの通販チラシを1000部よ
り１枚10円にて購入できる。

流通業⒛年以上のキャリアを誇る会社のチラシなの
で受注率も高く5％が見込めるのだ。

そして、商品が売れた際は、販売価格の⒛％を利益
として受け取れる。

店舗経営者はお客様に配布すれば良いし、資金に余
裕のある人は大量に新聞折り込みすれば、それだけ
でなかなかの収入になるという寸法である。

３．情報書の情報を販売し７割の利益を得られる

ビジネス会員は、情報書籍に掲載された情報を全て
30％の価格で購入できるので、定価売りして７０％の
利益を得ることが出来る。

以上がビジネス会員に与えられた特典である。

どれも実に良くできたシステムである。

そして、これらはもちろん、代理店も有する権利で
あり、代理店は会員を獲得すれば入会金から30％、
月会費から20％を受け取れる仕組みになっている。

続く…。

 

その14

昨日紹介した以外にも、成功した実例は他にもまだ
たくさんある。

例えば、

・月商３００万円のミニラボ開業法
・墓参掃除代行業、
・焼きたて食パン宅配業
・異業種交流会開業法

などだ。

その後、どれもベンチャービジネスとして雑誌やTV
などで、何度も取り上げられたものばかりだ。

特に、焼きたて食パン宅配業については、単なる紹
介ではなく、NHKがその繁盛ぶりを密着取材して放
映したものを見たことがあり、「ウソだろう？！」と、
心底驚いたことを覚えている。

書籍を直接お見せ出来ないのが残念だが、こうして
再検証するために、改めて読んでいる今、鳥肌の立
つ感覚を覚えてしまう。

また、この書籍には今まで書き記した情報とは別に、
あらゆる業種に及ぶ専門マル秘データも掲載されて
いる。

どれも６万円～１０万円で販売されているもので、一
般のルートでは絶対に入手できない物ばかりである。

それらは、国内最大の調査機関がまとめあげた業種
別専門資料で、一般人には生涯無縁のものだ。

他にも、

・ベンツ所有者名簿
・通信販売利用者リスト
・高級ゴルフ会員名簿
・独立開業希望者リスト

・マンションオーナーリスト
・株式投資家リスト
・大手一流企業退職者リスト
・医師・病院関係者リスト

など、あらゆる名簿も提供されていた。

また、経営の神様、パナソニックの松下幸之助を筆
頭に、

ワコール、ユニ・チャーム、大和実業、ソニー、
アサヒビール、アシックス、ダスキン、シャープ、
花王、カネボウ、ユーハイム、セキスイハウス、
三洋電機、東邦薬品、田崎真珠、八百半デパート

など、並みいる大企業の中で、功成り名を遂げた成
功者の肉声テープなども入手が可能になっていた。

それらのデータや商品が、今、説明会場として使わ
れている、この応接室の書棚に整然と保管されてい
たのである。
続く…。

 

その13

しかし、今改めてこの本を読んでいると、そこに書
かれた開業情報は、どれもいっぱしのビジネスとし
て今現在存続しているのだ。

この事実はまさに驚愕だ。

では、それらの一例をあげてみよう。

．宅配、集金、買い物などまとめて代行、電話１本
で始められるバイク便の開業ノウハウ教えます。

・対象を赤ちゃんや小さな子供に絞って、両親、祖
　父母を狙った、高級ベビー専用写真館の開業ノウ
　ハウ教えます。

・人脈を広げたい人を相手にした名刺交換会パーテ
ィーで儲ける人脈ビジネス開業のノウハウ教えま
す。

・カラオケBOX開業のノウハウ教えます。

・小資本でしかも利益率70％。ファミコンショップ
開業のノウハウ教えます。

いかがだろうか？

どれもこれも、今では当たり前のビジネスである。

しかし、ここにあげたものは全て当時出現したばか
りで、果たして今後ビジネスとして発展していくの
かどうなのかは誰もその行く末を予言できる者はい
なかった。

バイク便は大手も注目せず、個人で細々と経営がさ
れていたし、カラオケBOXも改造した貨物車のコン
テナでの経営が話題先行となり、単なる一過性のブ
ームで終わるのでは？、と思われていたのだ。

しかし、そういったニュービジネス開始直後の段階
で、既にこの会社は、そのビジネスの成功例から、
開業方法を教えると情報提供をしていたのである。

そのビジネスが発展するかどうかも分からないのに
だ。

まさにビジネスのプロと呼べる集団でなければ、成
しえない技である。

そして、それが真実であることを裏付けるかの如く、
それらのビジネスは、ことごとく、今では誰もが知
る当り前のサービスとして成長しているのである。

特に２番目に取り上げたものは、今やお子さんのい
る家庭では知らない人はいないといえるほどメジャ
ーな存在に発展している。

もうお気づきの方も多いと思うが、そう、それは
「スタジオ・●●●」を指している。

上記の２番目に書いた紹介文は、誰が読んでもスタ
ジオ・●●●のビジネスモデルそのものである。

が、この当時は、子供専用の写真館など、見る影す
ら無かったのだ。当然、スタジオ・●●●もまだビ
ジネス展開はしていなかった。

スタジオ・●●●の第一号店は1992年がスタートで
ある。

つまり、この情報書籍出版の２年後である。

そう考えると、●●●のビジネス展開は、この書籍
から情報を取り寄せて行われたものではないのか？、
と思えるほど内容も時期もピタリと一致している。

思わずそう勘ぐってしまうほどの成功例なのである。

この事実１つをとっても、いかにこの書籍に掲載さ
れた情報が本物であるかが、ご理解頂けるだろう。
続く…。

その12

その一例をあげてみよう。

★１０万円の情報
・即利益につながる超激安の仕入れ先教えます。

★８万円の情報
・世界のトップだけが読んでいる機密情報誌の入手
方法教えます。

★５万円の情報
・年利８％で安全に資本を増やす方法教えます。

★４万円の情報
・会社をうまく売る方法教えます。

★３万円の情報
・新商品の宣伝にマスコミをうまく利用する方法
教えます。

その他、「財界人と人脈を作るノウハウ」や「大使
館から商売に役立つニュースを得る方法」など、ど
れも普通の立場では知りえることなど出来ない内
容ばかりが満載されている。

【上から、10万、３万、５万、５万円の情報が並ぶ】

中には、ここでは紹介できないような内容の物もい
くつか掲載されている。

上で紹介した激安仕入れ先の１０万円情報などは、
一見すると何でもないように感じるかもしれない。

が、これは商社を営むこの会社ならではのものであ
り、実際にこの会社も利用している情報だと予想が
できる。

でなければ、１０万円など取れるわけがないだろう。

それが証拠に、この情報が羅列された書籍には、多
数のビジネス開業の情報が掲載されているが、それ
らの中には、当時まだ姿を現していないものまで存在
しているのだ。

或は、姿を現しつつもまだまだ世間に認知されてお
らず、商売として成立するのかどうなのかが当時の
状況では判断できないものまで数多く掲載されてい
たのである。
続く…。

その11

N社が独自に付加したサービスは次のとおりだ。

１．N社が作成した書籍に掲載された有料情報を
70％OFFの割引価格で入手できる。

２．有料・無料を含む、N社提供21万種類の情報
をキャプテン端末で閲覧できる。

３．１と２以外の生活情報やビジネス情報が閲覧
できる。料理のレシピやホテルの空室案内、
全国各地のイベント情報、各種相場情報等。

４．キャプテン端末にて人材募集を１万円で広告
出来る。

５．企業・個人事業主の信用調査をFAXにて１件
2000円で取り寄せることができる。

６．勝率72％の株式情報をキャプテン端末にて閲
覧できる。

７．事業者に対して１万円で、商品や会社の宣伝
をキャプテン視聴者に行ってくれる

８．1000万円までの第三者補償保険を適用。

９．全国197カ所の温泉・別荘・ペンションを割引
料金で利用できる。（N社直営・提携含む）

10．全国の飲食ショップの割引利用できるガイド
ブックを進呈。

11. 割引料金にてN社提携のアスレチック、温水プ
ール、テニスコートが利用できる。

と、どれも魅力的なものばかりだ。

一流企業の仲間入りを果たそうとしている会社でな
ければ提供できないサービスばかりである。

当然、説明会の中でそれらの資料や実物のガイドブ
ックなども手に取らせてもらった。

しかし、中でも一番度肝を抜かれたのは、１番の情
報が掲載された書籍である。

ここには信じられない情報の数々が掲載されていた
のである。

一例をあげてみよう。

・競売物件の入手代行商売、開業ノウハウ教えます
・独立開業資金の作り方のノウハウ教えます
・海外商品の独占販売権でひと稼ぎするテクニック
教えます。

・海外で開かれる展示会、見本市の日程、内容を事
前に教えます。
・医者、高額所得者向け通信販売のﾉｳﾊｳ教えます。
・海外の通販業者との提携ノウハウ教えます。

どれもこれも「本当なのか？！」という内容の情報
ばかりである。

しかし、上に記した情報は実際にその道のビジネス
を実践している人や、資金調達で苦労したことのあ
る起業家なら、ニヤリと頷ける内容のはずである。

そして、そこに書かれた情報が、決して嘘や誇大表
現でないことは、僕自身もその後の様々な経験を通
して痛感することになる。

しかし、当時の僕はまだ若かった。

世間を知らない20代の若者は、そこに羅列された情
報に圧倒された。

しかも、その数なんと360である。

更に、驚くべきはそれらの情報は安いもので５千円、
高いものなら何と１０万円もの値が記載されていた
のである。
続く…。

 

その10

代理店説明会は大阪市中央区N社の本社ビルで
行われた。

この会社は東京、大阪に５拠点、従業員数340名
を抱え、近々上場予定のある会社だった。

大阪の本社ビルは自社ビルで店舗を兼ねており、
どのフロアも多くのお客さんで賑わっていた。

説明会というからには、当然パイプ椅子が並んだ
会議室で行われるものと思っていたが、予想に反
し応接室のような部屋へと通された。

集まったメンバーは10名に満たなかった。

年齢層は20代半ばから50歳くらいまでの人達で、
驚いたことには、女性も半数くらい参列していた。

僕は最年少だった。

豪華な絨毯敷きの部屋に重厚なソファとテーブル。
周囲にはアンティーク調の何百万円もするような
立派な書棚が所狭しと設置されている。

おそらく重役クラスが集まって談笑するために設
えられた特別室なのだろう。

ソファへ腰かけるよう指示され、一同が腰を下ろ
した。

こんな形式でいったいどんな話を聞かされるのか。

現れた担当者は、年の頃は僕より少し上くらいで、
機関銃のように喋りまくる人だった。

担当者を取り囲むような形式で始められた説明会
は、まず参加者の自己紹介から開始された。

全員の挨拶が終わると、いよいよ本題に入る。

今回の趣旨は、1990年当時、将来を有望視された
NTTのキャプテンシステムをを世に普及させると
いう内容のものだった。

知らない人に説明すると、NTTのキャプテンシステ
ムとは、

テレビにNTTが開発した端末を接続し、その端末か
ら電話回線を通して、様々な情報が得られるとい
う今のインターネットの走りのような情報システ
ムである。

このサービスは当時、かなり注目されており、一
般の人々の間でも、「キャプテンは凄い！」と囁
かれたものだった。

事実この頃、このキャプテンのシステムを流用し
て、ファミリーコンピュータで株式情報が見れる
専用端末も実際に存在していた。

キャプテンの成功は間違いないものと思われてい
たのだ。

だから、NTTの力の入れようも、それは凄かった。

当時は、この夢のシステムが頻繁にCMされていた
のである。

しかし、ほんの僅か数年後にインターネットが突
如日本中を、いや、世界中を席巻することになる。

当時の日本におけるインターネットの普及は、ま
さに「音もなく忍び寄る…」が如くの普及であっ
た。

その存在は既に認知はされていたが、日本での商
用利用などは、全く目処が立っていなかった。

しかし、1991年頃から様相が一変する。

パソコン通信全盛だった日本も1994年を境にニフ
ティサーブや、PC-VANといった大手パソ通事業社が
ISP事業に参入し始める。

そして、これら大手のパソ通事業社のISP事業参入
の事実により、国内の通信事業はインターネット一
色の時代となるのである。

この急激なIT業界の変遷は、さすがのNTTも予測が
出来なかった。

かくして、インターネットの普及と共にキャプテン
システムは、アッという間に人々の記憶からも消え
去ってしまったのである。

惜しくも消え去ってしまったキャプテンではあった
が、インターネットの登場がなければ、NTTの目論見
通り、かなりの普及が見込めたのではないかと思う。

なにしろ、株式投資を含め、競輪、競馬、競艇など、
ギャンブラーからの支持は、圧倒的なものがあった
のだ。

このキャプテンを、N社が提供するサービスを他に
付加して世間に広めようというのである。

なるほど、上場予定のある会社でなければ実行でき
ないビジネスプランである。
続く…。

 

その9

「頭脳商法」との出会いは、まさに驚きの出会い
だった。

この書籍との出会いは、自分で掴み取った通販
への確信に決定打を与えるものだった。

最悪、商材が見つからなかったら、この本や、こ
の本の中で紹介されている商品を見習って、自分
で商品を作れることを学ばせてもらったのだから。

しかし、実績のない自分にそんな大それた事が出
来るだろうか？

無名の人間が作った商品に世間の人が反応を示し
てくれるだろうか？

そして何よりも一番感じたのは、売れる裏付けの
ない商品に膨大な広告料と製作費を費やして良い
ものかといったことだった。

これらを考えると、やはり自分で商材を作るのは
リスクが大きかった。

しかし、この頃の僕は、まだ運に見放されていな
かった。

いや、運に見放されていなかったどころか、むし
ろ運を味方につけていたのだ。

それは、リフォームから撤退して３カ月が過ぎた
頃の事だった。

自宅で購読していた日経新聞の広告欄に、雑貨卸
を営む商社の代理店募集が掲載されていた。

雑貨の卸とはおあつらえ向きだった。

加えて、独立事業を志す人に向けて書かれたその
広告にも魅力を感じた為、何の迷いもなく説明会
への参加予約を入れた。

説明会当日、期待に胸を弾ませ、目的の会社に出
向いたのだが…、

そこで、またもや驚きの体験をすることになる。
続く…。

 

 

その8

ここまで紹介してきた広告は、当時のほんの一部
のものである。

よく手元に残っていたなと、自分でも感心するが、
今改めて眺めてみると実に貴重だなと思う。

当時、これらの広告を毎日眺めて、掲載誌や掲載
間隔、また、新たに参入してくる新商品などを追跡
調査していた

しかし、自分に扱えるような商材は何もなかった。

商材をいかに調達するか？
これが最大の難関だった。

普通に商品を仕入れるルートも無かったが、普通
の商品を普通に仕入れて物販するとなると何百万
円どころの話ではなくなってくる。

まず間違いなく失敗に終わるだろう。

いくら広告の効果が絶大であることを知ったとは
いえ、総合商社がやるような物品販売は一個人に
は不可能だ。

たちまち、「売れない」、「在庫が捌けない」の
状況に陥り、資金繰り出来なくなってしまうに違
いない。

既にリフォームで資産ともいうべき額を稼いでは
いたが、そんな無謀なことに挑戦すれば、あっと
いう間に破産するのは目に見えていた。

そんな時、あまりにも衝撃的なある１冊の本と出
会ったのである。

それは「頭脳商法」と題された本だった。

 

 

当時、この本は既に絶版だった。
それをとあるルートから格安で入手できたのだ。

この本は、知る人ぞ知るビジネス書で、それもそ
のものズバリ「経営指導書」と銘打たれていた。

あるビジネス雑誌で広告掲載されていたものだが、
広告されるやいなや、「あっ」という間に売り切
れてしまった「幻のノウハウ書」である。

価格は何と１冊５万円である。

本文にもあるとおり、写植を使わずタイプライタ
ーで版下作成された手作りのような本で、おそら
く実費出版されたものなのだろう。

だから、再販はされていない。

発行部数がいくらだったのかは知らないが、印刷
業界の通例からすれば、最低でも数千部は製本さ
れて市場にでたものと思われる。

しかし、瞬間的に完売したそうだ。

そして、その中身が驚愕の内容だった。

そこに書かれていたのは、僕がここまで書いてき
たこととまったく同じだったのだ。

当時、広告で立派にビジネスとして成立していた
商品の販売方法と広告手法を素人でも手掛けられ
るように手解きした内容が200ページにもわたって
事細かに書き記されていたのだった。

このブログを書くにあたり、久しぶりにこの本を
手にしてみたが、今読み返してみても感動もので
ある。

本文の冒頭に、

儲け話を金にする秘訣
誰も明かさなかった「第三の商法をここに公開！

とあるが、まさにそのとおりの内容であり、この
本はその後、多くの成功者を生み出した。

今の情報販売の原点は、間違いなくこの本が出発
点になっている。

続く・・・